
『悪魔を出し抜け(Outwitting the Devil)』という本があります。
書いたのは、あの『思考は現実化する』で知られるナポレオン・ヒル。
彼が1938年に書いたにもかかわらず、当時はあまりに衝撃的な内容だったため、生前は出版されず、2011年になってようやく世に出ました。
本の構成は、ちょっと変わっています。
なんと“悪魔”とナポレオン・ヒルが対話をする、という形で物語が進んでいきます。
しかも、その悪魔というのは、角を生やした怪物ではなく――
私たちの内側にいる“もう一人の自分”のような存在です。
悪魔の正体は「漂う心」
ヒルがこの本で繰り返し指摘しているのが、「ドリフティング(漂流)」という状態です。
「私は“ドリフター”を支配する。私の力の98%は彼らから得ている」
悪魔はそう語ります。
自分が好きだったドリフターズは漂流者なんですね〜 おっと茶化してはいけません、続けて
“ドリフター”とは、
✅ 自分で考えることをやめてしまった人
✅ 誰かの期待に流されてしまう人
✅ 習慣や惰性に縛られ、何となく生きている人
言い換えれば、“意志の舵”を握らず、ただ波に流されているような状態です。
ヒルは、そんな漂う心のままでは、自分の人生を生きることはできない、と語ります。
悪魔の支配に使われる“7つの道具”
悪魔は、私たちを「ドリフター」にするために、いくつもの仕掛けを使います。
たとえば――
- 恐怖(特に貧困・批判・病気・老い・失敗・死)
- 教育(考えさせない仕組み)
- 宗教(罰の意識、罪悪感)
- 政治(対立や混乱)
- 経済(借金や依存)
- 快楽(食・酒・性などの一時的な欲)
- 習慣(考えない癖を作る)
こうした道具を通して、知らぬ間に“考える力”が弱まっていくのです。
唯一の対抗手段は明確な意志を持つこと
では、どうすれば悪魔に出し抜かれずにすむのでしょうか?
ヒルはこう言います。
「私は、明確な目的を持って生きる人間には手出しができない」
明確な目的。自分の軸。
それは、立派な夢である必要はありません。
自分が何を大事にしたいのか。
どんなふうに生きていきたいのか。
どんな小さなことであっても、“自分の意志で決めている”という実感があれば、それはもう、悪魔に支配されない強さになる。
いま自分がしていることは、悪魔を出し抜いているのかもしれない
ふと、自分自身の暮らしを振り返ってみました。
朝早く起きて、静かな時間を「朝自活」にあてていること。
畑に出て、草の伸び具合や土の香りに耳を澄ませていること。
日々の気づきを言葉にしようとブログを書き続けていること。
トランペットの音に、自分の今の気持ちを重ねようとしていること。
どれも決して大それた目標ではないけれど、
これらの営みのひとつひとつが、自分の“軸”を確かめる行為なのかもしれません。
そしてそれこそが、
「悪魔に出し抜かれずに生きる」ということではないか――
そんなふうに思ったのです。
かつては、自分も“ドリフター”だった時期があります。
もちろん今でも”ドリフター”な場面は残っています。
けれど、少しずつでも、自分で考え、自分で選ぶ時間が増えてきた。
「今日は、どんな問いを自分に立ててみようか」
そう思える朝があるだけでも、人生は確実に変わりはじめていると感じます。
今日という日、あなたはどんな意志を持って過ごしますか?
今日も佳き日に
コーチミツル
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