
ときどき、特に理由があるわけではないのに、「この場所はなんとなく心地いいな」と感じることはありませんか?
あるいは、「今日は居心地がよくない気がする」と思うようなときも。
それは、“雰囲気”という言葉で表されるものかもしれませんが、もう少し丁寧に感じ取ってみると、共鳴という見えない働きが影響しているのでは…と思うことがあります。
共鳴って、どういうこと?
「共鳴(きょうめい)」とは、もともと物理学の用語です。
たとえば、音叉(おんさ)という金属製の道具をひとつ叩くと、その音に反応して、近くに置いたもうひとつの音叉が震えだすことがあります。
これは、「同じような振動」が伝わり、相手にも響いた状態とされています。
同じように振動するもの同士は、呼応するように響き合うのだそうです。
この現象を見ていると、人と人との関係や、場の空気にも、何か似たようなものがあるように思えてきます。
私たちのまわりには、目に見えない“波”がある?
物理の世界では、分子や原子などのとても小さな単位でさえ、わずかに振動していると考えられています。
つまり、物質というのはじっとしているようでいて、細かく震えているとも言われています。
そんなふうに見てみると、私たちの身体や声、表情、言葉といったものも、小さな“波”を生み出していると感じられるかもしれません。
そして、その“波”が誰かや何かと響き合ったときに、共鳴が起こっているのではないでしょうか。
雰囲気は、水面の波紋のように広がる
たとえば、誰かが穏やかな声で「ありがとう」と言うと、その空気が場に広がっていくように感じることがあります。
反対に、強い口調や険しい表情がひとつあると、場全体がピリッとすることも。
その様子は、水面にぽとりと落ちたしずくから波紋が静かに広がっていくようにも見えるのです。
私たちが発した言葉やふるまいが、じわりとまわりに伝わって、知らないうちに空気をつくっている。
そんなふうに感じたことはないでしょうか。
良い共鳴が生まれるように
もちろん、どんな“波”が良いか悪いかは、人それぞれの感じ方によって違ってくると思います。
それでも、自分の言葉やふるまいが少しでも誰かの心を和らげたり、そっと力になったりするのなら、そんな“響き”を届けていけたらいいな…と思うのです。
・ありがとうと伝える
・気づいたことをそっと声にする
・人の話を丁寧に聴く
・言葉を選ぶとき、少しだけやさしく
こうした小さな選択が、もしかすると、自分のまわりにゆるやかな波紋を広げることにつながっていくのかもしれません。
自分から、静かに響いていけたら
居心地の良い場所や、安心できる関係には、誰かの意識や思いやりがそっと重なっているのかもしれません。
それが、言葉にならなくても、態度や雰囲気から伝わってくるからこそ、場に“やわらかさ”を感じるのではないでしょうか。
そう考えると、日々の中で、自分自身がどんな“波”を放っているかを見つめてみたくなります。
あなたの“波紋”は、どこへ広がっていくのでしょう
静かな湖に落ちる一滴のしずくのように、
あなたの一言や一挙手が、じわりと広がって、
誰かの心のなかに優しく届くかもしれません。
今日、どんな“響き”を放ちたいと思いますか?
今日も佳き日に
コーチミツル
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