160.肩こり・腰痛は「結果」だった。カラダの基盤を整える生き方

草刈りのあと、歩くのもつらい…。そんな腰痛をきっかけに出会った「カイロプラクティック」。
痛くなってから治すのではなく、痛くならないカラダをつくるという考え方に、カラダと心の向き合い方が変わってきました。


自分はもともと腰痛の持病があり、草刈りなどの作業をした後に歩くのもつらいような状態になることがありました。2年ほど前までは、整骨院に行ったり針治療を受けたり、いわゆる「痛い部分」を直接ケアするような方法をとっていました。

けれども、あるとき出会ったカイロプラクティックという考え方に触れて、「ああ、カラダってこういう仕組みなんだ」と深く納得することができました。

「根本から整える」というアプローチ

一般的に治療というと、どこかが痛くなってからその部分に手を当ててほぐす、という形が多いと思います。しかしカイロプラクティックでは、骨格を本来あるべき位置に整えることで、神経の流れをスムーズにし、結果的に五感や内臓、筋肉まで本来の働きに戻していく――というアプローチをとります。

つまり、症状に対処するのではなく、カラダが不調になる前の状態に戻すという考え方です。

自分にとってはこの考えにとても納得感がありました。カラダが痛いときだけでなく、定期的にカラダを整えておくことで、そもそも腰痛にならないような状態を保てるようになったのです。実際、今では以前のような腰痛に悩まされることは、ほとんどなくなりました。

骨盤を立てるということ

常日頃、ひとのカラダの基盤である骨盤について、ほとんど考えることはありませんが、カイロプラクティックでよく聞くキーワードのひとつに、「骨盤を立てる」という言葉があります。これは、**仙骨(せんこつ)**という骨を立てる、ということでもあります。

仙骨は、骨盤の中央に位置し、背骨の土台となる非常に重要な骨です。体重を支えると同時に、背骨や内臓のバランスにも大きく関係しています。この仙骨が寝てしまった状態では、猫背になったり、首が前に出たり、内臓が圧迫されたりと、さまざまな不調を引き起こします。

つまり、「骨盤を立てる」とは、仙骨をしっかりと立てて、本来のS字カーブの背骨を取り戻すこと。それがカラダ全体のバランスを整える第一歩になるのです。

自分自身、右足に重心がかかりやすく、骨盤も左前に旋回しており、首はストレートネック気味で前に突き出す姿勢が習慣化していました。かかとを壁につけてまっすぐ立つと、上半身が壁から離れてしまうほどでした。

でも、そういう“ズレ”に自分で気づくことはなかなかできません。定期的にカラダを見ていただくことで、少しずつ自分のクセや歪みに気づけるようになり、姿勢を意識する習慣がついてきました。

筋肉の声を聴く

よく「肩がこる」「足が張っている」といいますが、それはカラダの一部が本来の働きをしていないというサインかもしれません。

本来、筋肉というのは「使うときだけ固くなる」のが自然で、それ以外のときは柔らかいものです。常に張っているということは、その筋肉に過度な負担がかかっていたり、使い方に偏りがあるということです。

真っすぐ立っていても、足の内側や外側ばかりに力が入っているとしたら、それもまた姿勢が崩れているサイン。そういった気づきを得られるのも、カラダを定期的にチェックする意味のひとつだと感じています。

「肩が痛い」「腰が重い」という状態になるのは、多くの場合、カラダがすでに悲鳴を上げている段階です。それよりも前に、日頃から骨格を整え、神経の流れを良くし、筋肉や内臓が本来の状態でいられるようにメンテナンスしておく。そうすることで、大きな不調を防ぐことができるということを実感しています。

海外のカイロプラクティック事情

調べてみると、アメリカなどではカイロプラクティックは医療行為として扱われており、カイロプラクターには国家資格が必要な州もあります(※エビデンスは後述)。

日本ではまだ「民間療法」という扱いが多く、誰でも名乗ることができるというグレーな側面もありますが、本来は医療の一部として認められても良いのではないかと感じています。

補足情報:
米国では、カイロプラクターは Doctor of Chiropractic(D.C.) という学位を持ち、国家試験に合格する必要があります。4年間の大学教育と臨床実習を含むカリキュラムがあり、非常に専門的な教育が行われています。
参考:https://www.nscb.gov(National Board of Chiropractic Examiners)

カイロプラクティックは選択肢のひとつとして

とはいえ、自分は「カイロプラクティックがすべての人にとって絶対に正しい」と思っているわけではありません。合う・合わないもありますし、他にも素晴らしい方法はたくさんあると思います。

もちろん、施術だけに頼ることなく、睡眠-運動-食生活などの環境改善も意識していかないとカラダが整ってきません。

ただ、自分自身にとっては理論的にも納得ができて、カラダも実際に整ってきたと感じられたことがとても大きかった。それによって、日々の暮らしや心の在り方まで変わってきたと感じています。

病気になってから慌てて治療するのではなく、元気に動けるカラダをどう育てていくか――
その考え方のひとつとして、カイロプラクティックという選択肢があってもいいのではないかと思っています。

今日も佳き日に

コーチミツル

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