605.(第1話)「100回の練習より、1回の本番」――本番が、次の練習を教えてくれる

2022年11月、自分はトランペットのことで悩んでいました。

練習ではある程度吹けても、人前に立つと思うように力を出せない。

学生時代から悩んではいましたが、いわゆる「あがり症」を何とかしたいと思っていました。

そこで、自分から熱田師匠に電話をして、ご自宅で一度レッスンをしていただきました。

そして、その足で、何が何だか分からないまま、毎月行われているジャズセッション「熱田フレンズの会」に参加させていただきました。

あがり症を乗り越えるため、戦争で亡くなった祖父の力にもあやかりたい。そんな思いから、「なみのすけ」という演奏名を名乗り、今も活動を続けています。

何とか演奏できると思っていた

参加する前は、緊張はしても、何とか演奏できるだろうと思っていました。

ところが、実際に人前で演奏すると、思っていたようにはまったく吹けませんでした。

周りは、知らない人ばかりでした。

音は震え、思うようにフレーズが出てこない。

途中でバテてしまい、スキャットでごまかすような場面も何度もありました。

本当にボロボロでした。

恥ずかしい。

聴いてくださっている方にも申し訳ない。

そんな気持ちになりました。

それでも、熱田師匠や参加されている皆さんは、未熟な自分を温かく受け入れてくださいました。

あの場所があったからこそ、自分はその後も参加を続けることができたのだと思います。

「100回の練習より、1回の本番」

熱田師匠から、

「100回の練習より、1回の本番」

という言葉をいただきました。

もちろん、練習が必要ないという意味ではありません。

熱田師匠も、自分も、練習が大切なことはよく分かっています。

基礎練習をしなければ音は安定しません。

曲を練習しなければ、人前で演奏する準備もできません。

それでも、本番には、本番でしか得られない経験があります。

練習では、自分の都合で止まることができます。

やり直すこともできます。

しかし、本番では、間違えても曲は先へ進みます。

周りの音を聴きながら、その瞬間に判断しなければなりません。

お客様がいることで、心や身体の反応も変わります。

これは、何度一人で練習しても、完全には再現できないものです。

「100回の練習より、1回の本番」という言葉は、回数を比べたものではなく、経験には経験でしか得られない価値がある、ということなのだと思います。

本番は、練習の成果を見せるだけの場ではない

以前の自分は、本番を「練習した成果を発表する場所」と考えていました。

もちろん、それも本番の一つの意味です。

しかし、実際に舞台へ立つことを続けるうちに、本番にはもう一つの役割があると感じるようになりました。

本番は、次に何を練習すればよいのかを教えてくれる場所でもあります。

練習では吹けていたのに、舞台では息が続かなかった。

自分のソロのことばかり考え、他の演奏者の音を十分に聴けなかった。

曲の途中で力が入りすぎて、後半に音が出なくなった。

こうしたことは、本番に立って初めて分かります。

逆に、練習では迷っていたフレーズが、仲間の音を聴いた瞬間、自然に出てくることもあります。

本番での失敗や発見を持ち帰ることで、次の練習が具体的になります。

練習が本番を支える。

そして、本番が次の練習の意味をつくる。

その往復が、人を少しずつ成長させるのだと思います。

過去に書いた「緊張しながら“緩く”いられる」という感覚

これまでのブログでも、人前で演奏する経験について書いてきました。

特に昨年の夏には、

「緊張しながら“緩く”いられる」

という感覚について書きました。

緊張がなくなったのではありません。

緊張していても、その状態にすべてを支配されず、少しずつ自分の演奏へ戻れるようになったということです。

舞台という非日常が、経験を重ねることで少しずつ日常へ変わっていく。

その変化は、今も続いています。

ただ、今回改めて感じたのは、慣れることだけが本番の価値ではないということです。

本番を経験するたびに、自分の現在地が見えます。

次に取り組むことが見えます。

そして、また練習して、次の舞台へ立ちます。

4年近く続けて、少しだけ

2022年11月から、もうすぐ4年になります。

理想とする演奏には、まだまだ遠いところにいます。

自分より上手な方はいくらでもいます。

自分の演奏を聴き返せば、課題もたくさんあります。

それでも、最初の頃と比べれば、少しだけですが、人に聴いていただける演奏にはなってきたのではないかと思います。

舞台を怖がらなくなったわけではありません。

失敗しなくなったわけでもありません。

ただ、うまくいかなかったとしても、そこから次に取り組むことを見つけられるようになりました。

本番は、練習の最終試験ではありません。

次の練習へつながる、大切な経験の場です。

「100回の練習より、1回の本番」

熱田師匠からいただいたこの言葉を、自分は舞台と練習を往復しながら、少しずつ理解してきたように思います。

そして、その本番を支えるために熱田師匠が編曲してくださった曲は、気づけば80曲近くになっていました。

次回は、その曲の一覧とAIが結びつき、80曲近いMC原稿が短時間で形になった話を書きたいと思います。

この言葉が、必要な人に、必要な時に、届きますように・・・

今日も佳き日に

コーチミツル

#トランペット #ジャズ #JAZZ #ジャズライブ #ライブ演奏 #本番経験 #舞台経験 #練習 #あがり症 #緊張 #本番に強くなる #経験の価値 #継続 #成長 #挑戦 #熱田師匠 #熱田フレンズの会 #音楽のある暮らし #WellKeeping #WellBeingSpiral


Coach Mitsuruをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!