565.【食べものを選ぶということ②】農薬が残っているとは、どういうことか(検出されたことと、危険であることは同じではない)

自然栽培をしていると、

「農薬を使っていないから、安心ですね」

と言われることがあります。

自分自身も、農薬を使わずに育てた野菜には安心感があります。

では、農薬を使って育てられた野菜は、危険なのでしょうか。

また、

「日本は海外より農薬の基準が緩い」

という話も聞きます。

気になったので、ChatGPTのはるさんに頼んで調べてもらいました。

農薬が検出されたら危険なのか

まず分かったのは、

農薬が検出されたことと、健康に害が出る量が残っていることは同じではない

ということです。

今は分析技術が進み、ごく微量の成分も調べられるようになっています。

そのため、大切なのは、

「検出されたか、されなかったか」

だけではありません。

どの農薬が、どのくらい残っていたのかを見る必要があります。

食品に残ってよい農薬の上限を、残留基準値といいます。

ただし、

「レタスは一律で何ppm」
「リンゴは一律で何ppm」

という単純な仕組みではありません。

農薬の成分と作物の組み合わせごとに、基準が決められています。

同じレタスでも、使われる農薬によって基準値が違います。

作物によって、農薬の使い方や残り方が違うためです。

基準内であれば、どうなのか

残留基準は、長い間食べ続けた場合と、一度に多く食べた場合の両方を考えて決められています。

調べてみると、基準の範囲内であれば、普通に食べるうえで健康への影響が出ないように管理されていることが分かりました。

もちろん、

「基準内なら、絶対に何があっても安全」

とまで言い切ることはできません。

科学に、絶対やゼロリスクはないからです。

ただ、現在の科学的な評価では、通常の食べ方による健康へのリスクが十分に低くなるよう、基準が設けられています。

基準値を超えたからといって、すぐに中毒が起きる量とは限りません。

ただし、法律上は、基準を超えた食品を販売することはできません。

日本は、海外より厳しいのか

これも調べてみると、単純な話ではありませんでした。

日本、EU、アメリカ、国際的な基準では、農薬と作物の組み合わせによって数字が違います。

日本の方が高いものもあれば、低いものもあります。

そのため、

「日本は世界より厳しい(緩い)」
「EUや中国は何でも日本より緩い(厳しい)」

と、一括りにはできないようです。

また、数字だけを見て、

「日本は10倍危険だ」

と判断することもできません。

国によって、農薬の使い方、食べる量、気候、病害虫の発生状況などが違うからです。

輸入された野菜や果物も、日本で販売する以上は、日本の基準を満たす必要があります。

つまり、

「外国から来たから、外国の基準だけでよい」

ということではありません。

農薬は、化学兵器の余りなのか

「農薬は、戦争中に余った化学兵器を転用したものだ」

という話を自分は聞いたことがあります。

しかし、農薬すべてをそのように説明するのは正確ではありません。

農薬には、殺虫剤、殺菌剤、除草剤のほか、植物や微生物、鉱物由来のものなど、さまざまな種類があります。

一方で、一部の有機リン化合物と神経剤には、化学的、歴史的なつながりがあります。

ただ、その歴史は、

「戦争で余った毒を、そのまま農薬にした」

という話ではありません。

殺虫剤の研究をしている中で、強い毒性を持つ化合物が見つかり、それが神経剤の開発につながった例があります。

一部分の歴史が、農薬全体の話として広がってしまったのでしょう。

農薬は、無条件に安全でも危険でもない

農薬は、害虫や病気、雑草を抑えるために使われます。

そのため、使い方や量を誤れば、人や環境に影響を与える可能性があります。

だからこそ、使用できる作物、量、回数、時期などが決められています。

農薬を使っているから危険。

無農薬だから、何も確認しなくても安全。

どちらも、少し単純すぎる考え方なのかもしれません。

自分の野菜も、農薬を使っていないからといって、何もしなくてよいわけではありません。

虫がいるかもしれない。

土や草が付いているかもしれない。

だから、よく見て、しっかり洗います。

農薬を使って育てられた野菜にも、基準と管理があります。

自分は自然栽培を続けたいと思っています。

ただ、それは農薬を使う農家を否定したいからではありません。

どのような方法で作られているのかを知り、自分が納得できるものを選びたいからです。

怖い話だけを信じるのでもなく、

「きれいだから大丈夫」

と何も考えないのでもなく、まず知ること。

知ったうえで、自分で選ぶこと。

それが、自分にとっての安心につながるのだと思います。

この記事が、農薬を必要以上に怖がるのでも、何も考えずに受け入れるのでもなく、事実を知って食べものを選ぶきっかけとして、必要な人に届きますように。

今日も佳き日に

コーチミツル


引用・参考資料

厚生労働省
「食品中の残留農薬等・よくある質問」

食品安全委員会
「農薬の安全を確保するために、食品安全委員会が果たす役割」

農林水産省
「農薬コーナー」

食品安全委員会
「食の安全ダイヤルQ&A」

FAO・WHO合同食品規格委員会
「Codex Pesticide Residues in Food」

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