
ブログを書きながら、日々いろいろな気づきを言葉にしていますが、最近ふと思うのは、「人に伝えるタイミング」はいつがいいのだろう? ということです。
自分は、どちらかといえば求められたときに伝えるタイプです。若いころは自分はこんなことも知っているということを示したかったような気がしますが、コーチングを学んでから変化が起きたように思います。
なぜかというと、知識というのは「必要だ」と思った瞬間にこそ、いちばん深く入ってくると感じているからです。
でも、よくよく考えてみると、“伝えないこと”にも、“伝えること”にも、それぞれ意味があるんですよね。
教えれば安心。でも、早すぎると根が張らない。
たとえば子育てを思い返してみます。
親は先回りして準備ができますし、いくらでも「こうしたらいいよ」と伝えることはできます。でも、子どもが自分で「やってみよう」と思っていない段階でいくら言っても、行動にはつながらないんですよね。
このことは、親としての経験を積んで心の底から実感しています。
以前のブログで書いた「醸す」「啐啄の機(そったくのき)」にも通じますが、
タイミングが早すぎると、相手の“伸びる瞬間”を奪ってしまうように感じることがあります。
“困っていそう”と思ったとき、動ける自分もいる
ただ、街で見知らぬ人が明らかに道に迷っていたら、迷わず声をかけます。
では、なぜ職場では「少し待ってみよう」という態度が出てくるのか。
これ、最近ようやく言語化できたのですが、
- 街の人 → 困っていることが明確で、助けが必要だと“一目でわかる”
- 職場の人 → 困っているのか、自分で考えたいのかが“外からは見えにくい”
この違いなんですよね。
「すぐ知りたい」タイプと、「考えてから知りたい」タイプ
人にはタイプがあります。
すぐに答えが欲しい人もいれば、自分なりにしばらく考えてからヒントが欲しい人もいる。
大切なのは、
“どちらが正しいか”ではなく、本人が今どちらにいるのか
を見きわめること。
ほんの一言でもいいので、
「その課題(問題)は、自分で考えたいですか?それとも誰かに教えてもらってでもすぐに解決したいのですか?」
と尋ねるだけで、伝える側の迷いも減りますし、相手の主体性も守れます。
“伝えない・待つ”と“伝える”をどう選ぶのか
では、実際どんなときに伝えた方がいいのか。
自分なりの仮説ですが、今は次の3つに落ち着いています。
① 困っていることが明らかなら、迷わず伝える。
相手のエネルギーが止まっている状態のときは、道案内と同じかと思います。
② 自分で動き始めている気配があるなら、待つ。
ここが「啐啄(そったく)」の瞬間。
自分で殻を破ろうとしているときに、外から力を加えすぎる必要はありません。
③ こちらに“聞く気配”が向いたら、一気に伝える。
聞かれたとき、目線が合ったとき、ふと相談の一言が出たとき。
その瞬間こそ、相手の準備が整っているサイン。
伝える側も、待つ側も、その都度揺れながら選んでいるんですよね。
教えるとは、相手の“伸びる瞬間”に光を当てること
伝えるというのは、知識を渡すだけではありません。
相手のペースや、心の準備や、小さな動き出しの気配を見つける“眼”を育てることでもあります。
そして、伝えるタイミングを迷うということは、相手の成長を大切に思っている証拠でもあります。
最後に、あなたへの問いかけを。
あなたは誰かに伝えるとき、どんな瞬間を“タイミング”だと感じるでしょうか?
- 相手が困っているとき
- 相手が動き出しそうなとき
- 相手から聞かれたとき
- あるいは、自分の中で「今だ」と感じたとき
- それとも、まったく別の基準があるでしょうか?
ぜひあなたの“タイミング”も、そっと見つめてみてください。
▼ 関連ブログ
タイミング・啐啄・醸す・待つに関する、これまでの考察です。今回のテーマと響き合います。
- 241. 放置力を育む成長(「啐啄の機」を待つという智慧)
https://coach-mitsuru.com/archives/3385
“待つ”ことが相手の成長にどう関わるのかを深く掘り下げた記事。 - 151. 時を待つ、醸すということばに惹かれて(自分らしさと啐啄の機)
https://coach-mitsuru.com/archives/2334
「醸す」という言葉を軸に、じっくり熟していく時間の価値を考えた記事。 - 147. タイミングの神秘 〜“そったくの機”と人生のリズム〜
https://coach-mitsuru.com/archives/2259
人生における“機”の訪れ方を、リズムという視点から見つめた記事。
今日も佳き日に
コーチミツル
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