中学時代から、ずっと感じてきた言葉があります。
「本番に弱い自分」誰かに言われたわけではありません。
けれど、ステージに立つときの視線や空気、そして何より自分自身の感覚が、そう囁いてきました。
どれだけ練習しても、本番になると音が震え、タンギングと運指が合わず、思うように吹けない。
練習で出せていた50%の力すら出せない。
そのたびに、悔しさと情けなさが胸に込み上げ、「自分はやっぱり本番に弱い」と思い込んでいました。
その“弱さ”をどうにかしたい。
そう思って、2022年11月28日、
熱田フレンズの会の扉を叩いたのが始まりでした。
最初の壁と向き合う日々
初めてのセッションでは、小節を数えるのが精いっぱいで、曲の進行すら理解できず、リズムセクションの音も聴けずに足は震えて立ち尽くしました。
吹こうとすればするほど力が入り、音は震え、リズムにも乗れず、息も続かない。
ソロの途中でバテてしまい、やむを得ず**スキャット(声でメロディをなぞること)**に逃げる。
それが当時の自分の精一杯でした。
それでも積み上げてきたもの
あれから丸3年。
36回のうち30回以上は参加し、少しずつ積み重ねてきたものがあります。
① 熱田師匠に書いていただいた譜面は60曲以上。
月に2曲ペースで課題をこなし、レパートリーが広がりました。
② スキャットに頼らず最後まで吹けるようになった。
体力も集中力も、以前より確かに伸びました。
③ 唇を鍛えるツールを使い、通勤中もトレーニング。
Warburton ワーバートン P.E.T.E. PRO(ピート・プロ) など、地味な努力が音の安定を支えています。
④ 東京でAR RESONANCEマウスピースを山本社長に直接相談し、決定。
実際に吹かせていただき、自分の音に最もフィットするものを選びました。
この出会いが、自分の音への信頼を深める大きなきっかけになりました。
⑤ 朝自活で“5分だけでも吹く”。
練習は大切ですが、なかなか長い時間練習ができないことからとにかく“続けること”とし、毎日5分でも吹くことが自然にセッティングできるようになるのだと気づきました。
⑥ ペップトークや練習ノートで心を整える。
ペップトークとは、相手を励ますための短く前向きな言葉がけのことですが、自分への効果は少し難しかったです。(苦笑)練習ノートは、自分の観察用に作りましたが、6か月で挫折してしまいました。
⑦ ペダルトーン(低音)やE♭スケールで音を整える。
本番前に息と心をつなぐルーティンになっています。
「震える音」は想いの証
3年経っても、音はまだ震えます。
でも今の自分は、その“震え”を否定しません。
それは「怖れ」ではなく「想い」なのかも。
仲間の音を聴き、空気を感じ、自分の音を重ねる。
その“想い”がある限り、音は生き続けます。
そして―満3年の節目
満3年のセッションを終えました。
冒頭でMCを務め、熱田師匠への感謝を伝え、その後の演奏では、やはり音が震えました。
けれど、終わった瞬間、初めて自分に「OK」を出せた気がしました。
完璧ではないけれど、確かに前に進んできた3年間。
あの時の“本番に弱い自分”を、克服はできてはいませんが、ようやく抱きしめることができました。
この日の演奏音源は、このブログの下に添付しています。
まだまだ気になるところはたくさんありますが、3年間の音の軌跡として、心からの感謝を込めて。
MCと演奏を入れていますので、ぜひ聴いてください。
あなたは、どんな“弱さ”を抱えながら、それでも続けてきたことがありますか?
今日も佳き日に
コーチミツル

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210.緊張しながら“緩く”いられるという感覚(非日常が日常へと変わるとき)
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