月に一度のジャズセッションの練習。リズム隊でいつもお世話になっている、熱田師匠、田中屋さん、佐藤さんのお三方に加え総勢9人が練習に参加させていただきました。
いつも、音を通して心がほぐれていくような、あたたかい時間を過ごしてきました。

自分はトランペットを吹いていましたが、働き出してからというもの、気がつけば30年もの間、楽器から離れていました。
結婚し、家庭を持ち、仕事に子育てにと、自分の時間を家族のために使おうと決めていたからです。
再びラッパを吹く日が来るなんて、正直思ってもいませんでした。
そんな自分が、再びトランペットと向き合うようになったのは、「ジャズ」との出会いがあったからです。
ジャズは“今ここ”を生きる音楽
ジャズというと、難しそう、敷居が高そう…という印象を持たれる方も多いかもしれません。
でも、いざ始めてみると、ジャズはとても自由で、自然な音楽でした。
演奏中でも、いい演奏があれば「イエ〜イ!」と声がかかったり、拍手が湧き上がったり。
演奏者も聴いている人も、「気持ちいい」と感じたら、その気持ちをそのまま音や声にして表現していい。
そんな空間が、とても心地よいのです。
そして何より、ジャズは「今この瞬間」を大切にする音楽。
その時々の感情を即興で音にして、みなさんと音を交わし合いながら生まれるグルーヴには、言葉を超えたつながりがあります。
一人ではなく、複数人で演奏するからこそ、自分には出せないリズムや音に引っ張られたり、支えられたり。
「誰かと一緒に作る音楽」の中で、自分は人とつながる温かさを感じています。

ラッパがもたらしてくれた“カラダ”と“心”の整い
トランペットの演奏には、たくさんの要素が含まれています。
目で譜面を読み、先もイメージして指を動かし、大きく息を吸って、タンギングしながら息を吐き出す――
それはまさに、カラダ全体を使う全身運動。
演奏している時は「今ここ」に集中しているので、心も自然と整っていきます。
実際に、楽器演奏は脳を活性化させ、認知症の予防にもつながると言われています。
また、深い呼吸を繰り返すことによって副交感神経が働き、リラックス状態をつくり出してくれるそうです。
カラダを使って音を出し、心を解き放つ。
そんな営みが、自分の日常に活力をくれるようになりました。
辛い時期に寄り添ってくれた音楽と「スヌ夫」
今でこそ元気に音楽と向き合っている自分ですが、過去には心が沈むような時期もありました。
10年ほど前の、人生の中でも特につらかった時期――
その時に、自分のそばには「スヌ夫」というぬいぐるみがいてくれました。
毎日、黙って自分を見守ってくれた「スヌ夫」については、こちらのブログにも綴っています:
👉 143.おっさんとスヌーピーとぬい推し(10年前、ぬいぐるみが自分を救ってくれた話)
そして、広島で出会ったトランペット奏者・河村貴之師匠とのご縁も、自分にとっては大きな転機でした。
「うまく吹こうとしなくていい」「ありのまま自由に吹いていいんだよ」
アドリブソロに戸惑う自分にそう言ってくださった師匠の言葉に救われ、自分はまた音楽と向き合う勇気をもらいました。
これからも、音楽とともに
あらためて思います。
音楽は、年齢に関係なく自分たちに寄り添い、元気をくれるものだと。
今、自分はジャズトランペットを通じて、カラダも心も少しずつ整っていくのを実感しています。
複数人で音を出すことで得られる一体感、互いを支え合う感覚。
それは、人生にも通じる学びのような気がします。
ハイおじから、ハイスペックおじさんへ
昨日のブログで自分は、挨拶を「はい」とだけ返す人を「ハイおじさん」と呼んでいました。
そんな自分が今、トランペットを再び手に取り、人と音を交わし、心とカラダを整える日々を過ごしています。
これからは、「ハイおじ」ではなく、新たな自分の可能性を探して人生を豊かに楽しんでいるおじさん…
高学歴とか高収入とかではなく、より良い自分(Well-Being)をいつまでも目指す“ハイスペックおじ”を目指して、楽しんでいきたいと思います。

今日も佳き日に
コーチミツル
参考文献
- 文部科学省「音楽活動が子どもに与える影響に関する調査研究」
- 日本老年医学会雑誌「高齢者における楽器演奏と認知機能の関連性」
- 厚生労働省『健康づくりのための運動指針』呼吸法とストレス軽減について
- H. Fukui & A. Toyoshima (2014). “Music Facilitates the Neuroplasticity of the Brain.” Frontiers in Psychology.
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