125.愛(め)でるということ

ブログ内容を朗読しています(125.愛(め)でるということ)

最近、家の庭に出るたびに「元気に大きくなってきたね」「わあ、綺麗に咲いたね〜ありがとう」なんて、草木に声をかけることが増えました。

そっと枝に手を添えたり、花びらを指先でなでたり。気がつけばそんな時間が、自然と日常の中に溶け込んでいます。

もしかしたら、外から見たらちょっと変わったおじさんに映るかもしれません。でも不思議なことに、草木たちがこちらの気持ちを受け取ってくれているような気がするんです。

その対話??のお陰か今年の春は、去年まで花芽の無かった牡丹もつぼみを付けたし、例年よりも花がたくさん咲いて、いつもより明るく色とりどりに感じられます。

「愛でる(めでる)」ってどういうこと?

「愛でる(めでる)」という言葉には、

目の前のものを大切に思って、心を込めてそっと見つめたり、愛しんだりする、そんな意味があります。

ただ見ているだけではなくて、「きれいだなあ」「ありがとうね」っていう気持ちが乗っているんですね。

それは人に対しても、動物にも、そして植物にも向けられるあたたかいまなざしです。

植物って分かってる?

「植物に話しかけたり、クラシック音楽を聴くとよく育つ」って、時々耳にしますよね。

実際に1960年代、観葉植物に電極をつけて「声をかけると反応する」と報告された実験もありました。

この実験については、今では科学的に正確とは言えないとされていますが、その後の研究では、植物が環境からの刺激にしっかりと反応していることが分かってきています。

音に反応する植物

たとえば、2014年にミズーリ大学のハイディ・アッペル氏他の研究では、アブラナの仲間が「青虫が葉をかじる音」を聞いたときだけ、体の中に防御のための物質(苦味成分)を出すことが確認されました。

風や他の音には反応しなかったそうです。

つまり、植物は耳はないですが、「音の違い」(振動でしょうか)をちゃんと感じ取って、身を守ろうとしているんですね。

覚えているということ

ミモザの葉は、刺激を受けると葉を閉じる防御反応を示しますが、モニカ・ガリアーノ氏の研究では、ミモザの葉に何度も同じ刺激を与えていたら、そのうち反応しなくなったという報告もありました。

「これは危険じゃない」と、どうやら覚えてしまったみたいです。

こうした反応は、まるで生き物が「学んでいる」ようにも見えます。

植物も、自分の周りで起きたことをちゃんと覚えて、それに合わせて生きているんですね。

愛でることは自分の心にも

草木に話しかけたり、じっと見つめたり、そっと触れたりする時間。

実はそれは、自分自身の心を整えることにもつながっているのだそうです。

最近この単語を話す機会が多いですが今この瞬間に意識を向ける「マインドフルネス」という考え方、植物と向き合うことはまさにその状態に近いんだとか。

ストレスが和らいだり、気持ちが落ち着いたり、そんな効果も報告されています。

また、「園芸療法(えんげいりょうほう)」といって、植物とふれあうことで心の回復を促すアプローチもあります。

気がつけば、草木を愛でている時間が、自分の元気の素の一つになっているのかもしれませんね。

草木との小さな対話

「愛でる」ということは、草木との間に温かい対話を生むことなのかもしれません。

科学の世界では「植物に感情はない」とされているけれど、それでも彼らは、光や音、風や声にそっと応えている気がします。

そして何より、こちらが草木に心を向けたとき、その時間が私たち自身をやさしく包んでくれる。

そんなふうに思います。

今日も庭に出て「おはよう、今日もきれいだね」って声をかけながら、草木との会話を楽しもうと思います。

私は変ですか???(笑)

今日も佳き日に

コーチミツル

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