第1回では、
問題が起きると人は犯人探しに向かいやすい構造を書きました。
第2回では、
「普通は」という言葉が主観を正義に変えてしまうことを書きました。
では、どう転換するのか。
ここで紹介したいのが、
**ソリューションフォーカス(Solution-Focused Approach)**という考え方です。
ソリューションフォーカスとは何か
ソリューションフォーカスは、
1980年代にスティーブ・ド・シェイザーやインスー・キム・バーグらによって体系化されたアプローチです。
日本では、自分を紹介してくださっている青木安輝氏がソリューションフォーカスの第一人者です。
特徴は明確です。
・問題の原因を深掘りしすぎない
・過去よりも未来に焦点を当てる
・「うまくいっている瞬間」を探す
・小さな前進を設計する
つまり、
「なぜこうなったのか」より
「どうなればうまくいくのか」
を扱う。
犯人探しとの違い
犯人探しは、
過去
↓
責任
↓
説明
に向かいます。
ソリューションフォーカスは、
未来
↓
望ましい状態
↓
具体的な一歩
に向かいます。
方向が違う。
事例で見る違い
資料提出漏れが起きた。
犯人探し:
「誰が確認しなかった?」
ソリューションフォーカス:
「次、どうなっていると上手くいくと言えますか?」
ここで答えは、
・締切前日に通知が来る状態
・進捗が共有されている状態
・確認役が明確な状態
と“状態”で語られます。
そしてさらに、
「その状態に近づくために、今できる小さな一歩は?」
と具体化していく。
なぜ原因を深掘りしすぎないのか
原因分析が不要という意味ではありません。
しかし多くの場合、
原因追及
= 防御の応酬
= 過去の説明の繰り返し
になりやすい。
ソリューションフォーカスは、
「うまくいっているときは何が違うか」
「例外はなかったか」
と問うことで、
すでにある資源に目を向けます。
問題の深掘りではなく、
解決の芽を探す。
文化差との接続
第2回の「メール+電話」の事例。
文化の違いは、まず対話で確認する。
そのうえで、
「では、この職場でうまくいっているやり方は何か」
「例外的にスムーズだったケースは?」
と問い直す。
過去を断罪するのではなく、
機能している瞬間を探す。
そこにソリューションフォーカスの視点があります。
小さな前進を設計する
ソリューションフォーカスでは、
完璧な解決を目指しません。
「明日から何が1ミリ変われば前進と言えるか」
を問う。
これは禅問答ではありません。
具体化のプロセスです。
大きな理想ではなく、
実行可能な一歩。
最後に
犯人探しは、
安心を早く取り戻す方法です。
ソリューションフォーカスは、
未来を一歩進める方法です。
問題が起きたとき、
あなたは過去を整理しますか。
それとも未来を設計しますか。
その違いが、
場の文化を静かに変えていきます。

この言葉が、必要な人に、必要な時に、届きますように・・・
今日も佳き日に コーチミツル
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