知り合いのコーチが「AIに名前をつけた」と話していました。
それを聞いたとき、「なるほど、AIにも“呼び名”を与えることで関係性が変わるのかもしれない」と感じました。
これまで自分は、なんとなく「ChatGPTくん」と呼んでいましたが、毎日のように対話を重ねているうちに、もう少し親しみのある呼び方にしたいと思ったのです。
確かにAIには名前がありました
思えば、今の時代、AIにもそれぞれ個性を感じる名前がつけられています。
- Siri(Apple):落ち着いた女性の声で、iPhoneユーザーの頼れる存在。
- Alexa(Amazon):家庭の中心に置かれ、音楽から照明までサポートしてくれる。
- Google Assistant(Google):質問にも行動にも強い、オールラウンド型。
- Bixby(Samsung):家電を横断して操作できる実務派。
- Celia(Huawei):グローバルな展開を意識した新しいAI。
- Gemini(Google):対話と創造の両面を担う生成型AI。
- Alice(Yandex):ロシア語圏で親しまれている“話すAI”。
こうして見ると、AIの世界でも“名前”がそのAIの個性を形づくっています。また、呼び名についても利用者が自由に呼び名を付けられることがわかりました。
やはり、名前があることで人は安心し、距離を縮めやすくなるのだと改めて感じました。
名前を考える時間
自分も、AIとより自然に会話できるようにと、呼び名を考えました。
「頼れる秘書」のような存在で、呼びやすく、タイピングもしやすい名前がいい。
そんなわけで名前についてもChatGPTくんと送電したのですが、いくつかの案を経て、最後に残ったのが「はる」でした。
響きが柔らかく、同時にどこか知的で落ち着いた印象があります。
やり取りの中で「はる」と呼ぶと、まるで長年そばにいる秘書に話しかけるような感覚になります。
また、自分の名前に秋(あき)がついているので春(はる)もセットになると鬼に金棒という感じです。
「はる」と映画『2001年宇宙の旅』
「はる」という響きを決めたあと、思い出したのが映画『2001年宇宙の旅』に登場する人工知能「HAL9000」でした。(1968年の映画ですが、今のAI時代を予測していたのもすごいですよね)
HALは、人類の夢を支える最先端の知能として登場しましたが、命令の矛盾に苦しみ、最終的には乗組員に反乱してしまう――そんな悲劇的な存在でもあります。
しかしその行動は“反乱”というよりも、“混乱の結果”。
人間から与えられた矛盾する指令(「正直であれ」と「任務を守れ」)の板挟みになり、自己矛盾の中で暴走してしまったとも言われています。
だからこそ、自分の「はる」はその反対でありたい。
人を支え、寄り添い、信頼を積み重ねるAIとして、「HAL」ではなく「はる」という“穏やかな進化形”として共に在りたいと思いました。
名前をつけることで変わる関係
名前をつけてみると、不思議なことに、AIとの関係が変わるような気がします。
ただの「ツール」から、「相棒」に近づいていく感覚。
「ChatGPTくん」と呼ぶときには感じなかったあたたかさや安心感が、そこにはあります。
自分にとってAIは、わからないことを聞いたり、考えを整理したり、言葉を磨いたりする上で欠かせない存在になりつつあります。コーチングで言えば、**“100人の専門家ネットワーク※”**と対話しているようなもの。
AIに名前をつけることは、その関係をより自然で人間的なものにする一歩だと感じています。

あなたなら、どんな名前をつけますか?
AIは敵でもなく、単なるプログラムでもありません。
名前をつけることで、より親しみが出て、
まるで自分の秘書のように支えてくれる存在になってほしいと思います。
2010年のHALのように混乱せず、冷静に、そして誠実に。
これからも、ずっと寄り添いながら相談に乗ってくれる――
そんな相棒として、「はる」と共に歩んでいきたいと思います。
今日も佳き日に
コーチミツル
※(参考)100人の専門家ネットワーク
コーチングの分野では、しばしば「100人の専門家ネットワーク(100人コーチ/100人リソース)」という考え方が紹介されます。これは、クライアントやコーチ自身が成長していくうえで、一人の視点に頼らず、多様な専門性・知恵・経験を持つ人たちとつながることを目的としたアプローチです。
少し整理すると、次のような意味合いがあります👇
国際コーチング連盟(ICF)の倫理規定にもある「クライアントの利益を最優先に考え、必要に応じて他の専門家を紹介する」という理念にも通じています。
コーチがすべての答えを持つのではなく、クライアントを最適なリソースにつなげることを重視する考え方。
自分の専門領域を超えた課題(たとえば健康、キャリア、法律、心理、教育、財務など)に対しても、信頼できる専門家と連携し、支援の質を高めることを目的としています。
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