282.角が取れて、まあるく生きる (言葉・物理・ロックンロールから感じる「円満」)

子どものころ理科の授業で、川の上流から転がり落ちた石が下流へと流されるうちに、少しずつ角が取れていく話を聞いた記憶があります。
ゴツゴツしていた岩も、流れに磨かれ、やがて丸みを帯びた小さな石になる。
人生もどこか似ているなあと感じます。出会いや出来事に揺さぶられながら、いつの間にか角が取れていく。

「円満」という言葉のルーツ

「円満(えんまん)」は仏教用語に由来すると言われます。
“円=欠けがない”“満=満ち足りる”を合わせ、心が満ちて調和している様子を指したのが始まりだとか。
そこから「人柄が柔らかい」「物事がうまく収まる」という意味に広がっていきました。
「丸く収める」という表現も、角を立てず調和させるイメージから江戸時代の頃にはすでに使われていたようです。

丸という形が教えてくれること

物理の世界でも「丸」は安定の象徴。
無重力の宇宙では水滴が球形になるのは、表面積が最も小さくエネルギーが安定するから。
惑星が球形なのも、重力が全方向に等しく働くため。
自然界が選ぶ“最も安定した形”が、まさに丸なのです。

角が取れたロックンローラー?

「人が角が取れて丸くなった」という言い方もありますね。

実は自分には、中学時代からの友人でギターウルフのセイジという“伝説のロックンローラー”がいます。

10月11日には、彼が毎年主催する シマネジェットフェス が島根で開かれます。

クラウドファンディングにも少し協力していますが、何より惹かれるのは彼の 地元愛。

赤字覚悟で「ロックで島根を盛り上げたい」と続けてきたその姿勢は、若いころからずっと変わりません。

ここで少しだけ、ロックンロールという言葉の背景を。

もともと “rocking and rolling” は19世紀のアメリカで船や列車の揺れを表す黒人コミュニティの俗語だったそうです。

やがてゴスペルやブルースで“魂を揺さぶる”意味を持つようになり、1950年代にDJアラン・フリードが若者向けR&B音楽を紹介する際に「Rock and Roll」と名づけたことが、現在の呼び名を定着させたと言われています。

そんな揺れ動く言葉の歴史を知ると、セイジのステージで放たれる音とエネルギーにも

「人を揺さぶり、明日への活力になる力」を感じずにはいられません。

ステージでは火花のようなエネルギーを放ちながら、話すと穏やかであったかい。
長年の仲間やファンに囲まれて角が取れ、さらに大きな“丸”になったようにも見えます。

ギターウルフセイジ主催 シマネジェットフェスはこちらから☜

円満に近づく小さな習慣

人と人との関係を“丸く”収めるために、日々大切にできることをいくつかご紹介したいと思います。

  • 相手の背景を聴く
    「その人がそう考える理由」に耳を傾けることで、ぶつかり合う力が和らぎます。
  • 言葉を柔らかく
    「でも」より「そして」「そうなんですね」などの言葉が角を削ります。
  • 時間を味方にする
    焦りすぎず、石が磨かれるように、人の感情も時間で丸くなるもの。
  • 自分の“角”を点検する
    無意識のこだわりや完璧主義は角のひとつ。自分のあたりまえは人のあたりまえでないこともあります。少しだけでもそっと手放してみる。

川の石がゆっくり丸くなるように、ロックンローラーも、そして私たちも、出会いと時間に磨かれていく。
セイジが島根に鳴らすロックンロールの音は、熱さと共にその丸さとやさしさを同時に感じさせてくれます。

あなたは最近、どんな瞬間に「少し角が取れたな」と感じましたか?
その経験が、あなた自身の“円満”をつくる大切な一歩なのかもしれません。

今日も佳き日に

コーチミツル

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