148.小さな一歩が未来をつくる (失敗と千日の時間)

最近、「失敗は経験だよ」と励まされるような言葉をよく耳にします。確かに、うまくいかなかったことも、あとから振り返ってみると、それがあったからこそ今がある、と気づくことがありますね。

ただ、「挑戦したけどうまくいかなかった」直後は、やっぱり落ち込みますし、何もできなかったような気持ちになるものです。そんなとき、私はふと、赤ちゃんの姿を思い出します。

赤ちゃんは何度も転びながら歩けるようになる

生まれてすぐの赤ちゃんは、寝返りもできません。それが、少しずつハイハイを覚え、つかまり立ちをして、やがて自分の足で歩き出します。その過程で、何度も何度も転びます。それでも泣いて、また挑戦する。やがて自然と立ち、歩き、走れるようになるんですよね。

ある研究によると、赤ちゃんが歩けるようになるまでに行う「歩行の練習回数」は、1日に2,368歩、17回の転倒、そして14,000歩以上の移動があると言われています(Adolph et al., Psychological Science, 2012)。

これほどまでに失敗と挑戦を繰り返して、ようやく“歩く”というスキルを身につけているのです。

続けることで、ある日ふとできるようになったりしますよね。

昨日のブログでは「タイミング」について書きましたが、それと通じることがあるように思います。水を少しずつ注いでいくと、ある瞬間にコップからあふれ出すように、努力や経験が積み重なったとき、ふと“できる”瞬間が訪れます。

昨日もお話ししましたが、この「できるようになる」ための回数について、脳科学の分野では「閾値(いきち)」という考え方があります。閾値とは、ある反応を起こすために必要な最小限の刺激の量や強さのことです。行動や学習も、この閾値を超えることで、意識しなくても自然にできるようになると考えられています。

千日の自分時間がつくる変化

私自身、最近「朝自活」と称して、毎朝少しだけでも自分のために時間を使うようにしています。仮に1日10分だとしても、千日続ければ**10,000分(約167時間)**にもなります。20分だと20,000分、すごくないですか。

10分だけでは小さな一歩に感じても、それが積み重なって大きな成果につながる。そんな期待も少し思いながら、筋トレやラッパを吹いたりしています。

失敗は「まだその時じゃなかった」だけ

真の失敗とは、何もしないことではないでしょうか。

たとえ人に笑われたり失敗に感じたとしても、それは「まだその時じゃなかった」というだけかもしれません。あきらめずに続けることで、必ず“その時”はやってきます。そう信じています。

それは赤ちゃんも、大人も、同じなんですね。

※参考文献:

Adolph, K. E., Cole, W. G., Komati, M., Garciaguirre, J. S., Badaly, D., Lingeman, J. M., Chan, G., & Sotsky, R. B. (2012). How Do You Learn to Walk? Thousands of Steps and Dozens of Falls Per Day. Psychological Science, 23(11), 1387–1394.

何かに挑戦中のあなたに、そっと寄り添うような内容になっていたら嬉しいです。今日もあなたの一歩が、未来のあなたをつくっていきます。

今日も佳き日に

コーチミツル

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