先日、お袋の弟にあたるおじさんが亡くなりました。
まだ80歳になる前で、思いもよらない病気であまりにも早すぎる旅立ちだったように思います。
晩年は夜中の犬の散歩を日課にし、建築士として最後まで仕事を続けておられました。
実は自分の家のリフォームの設計も手がけてくださりました。
最近、たまたま来られた別の建築士さんが家の中を見て、「このリフォームはいつ頃されたんですか?」と尋ねられ、「20年前です」と答えると、「えっ、このデザインは最近のものかと思いました」と驚かれていました。
彼が生み出したものは、こうして今も 街の中に生き続けています。
そして、そのおじさんのことを思い返すと、組織に縛られることなく、「自由に生きた人だったな」と感じます。
と、同時に
「自由って、いったい何だろう?」と思い始めました。
自由って、どんなもの?
「自由」というと、何にも縛られず、好き勝手にできること。
そんなふうに思う人もいるかもしれません。
でも実際はもう少し奥が深いように感じます。
哲学者のアイザイア・バーリンは、自由を二つに分けていました。
- 外から妨げられない状態(消極的自由)
- 自分の人生を自分で選ぶ状態(積極的自由)
この話を聞くと、自由とは「自分らしく選ぶこと」でありながら、同時に「周りとの調和の中で成り立つもの」なんじゃないか…そんな気がしてきます。
ジャズににたとえるなら
自分がちょっとかじっているのでジャズの話をします。
ジャズには「コード進行」というルールがあります。
その中には「心地よく響く音」と「不協和音になって違和感を与える音」があります。
その曲のテーマの後に多くの演奏者は即興で自由に音を選びますが、ルールを無視すれば曲が壊れてしまうし、ルールに従いすぎると個性がなくなってしまう。
だからこそ大切なのは、ルールの中で、自分らしい響きを見つけること。レコードやCDを聴いていても、これは、〇〇〇さんのソロらしいといった瞬間があります。
それが、ジャズにおける「自由な演奏」であり、私たちの人生における「自由な生き方」にも重なるように思います。
自由は、感じ方で変わるもの
おじさんの生き方は、私にはとても自由に見えました。
でも本人にとっては、それが「普通」で自然な生き方だったのかもしれません。
そう考えると、自由というのは絶対的なものではなく、人との関わりの中で相対的に感じるものなのかもしれません。
自由を履き違えると…
もし自由を「なんでも好き勝手にできること」と思ってしまうと、法律や道徳を無視する危うさもあります。
自由には責任が伴います。だからこそ、自分も周りも心地よくいられることが、本来の自由に近いんじゃないかと今は感じています。
これからを自由に生きるために
このことから、自分自身、これからは「もっと自由に」というよりも、「もっと自分らしく」暮らしていきたいと思っています。(そもそも自分らしいって何なのかって話もありますが…(笑))
心の奥から湧き上がる思いを大事にしながら、丁寧に歩んでいきたい。
そのための目安として、こんなセルフチェックを考えてみました。
自由は「無限大(∞)」だと思うので、8つの問いにしています。
自由を見つめる8つのチェックリスト
- これは本当にやりたいことかな?
- 誰かの自由を奪っていないかな?
- 社会のルールに反していないかな?
- みんなの心が軽くなる選択かな?
- 未来の自分が後悔しないかな?
- 周りとの調和を大切にできているかな?
- 自分に正直でいられているかな?
- 自分や周りの成長や学びにつながるかな?

答えを探しながら
「やりたいことを最優先にすべきか?」
今の私自身も、まだ答えを探している途中です。
もしかすると大切なのは、自分の気持ちを尊重しながら、同時に周りの人との調和も意識することなのかもしれません。
おじさんの生き方を思い出すと、「自由に見える生き方」は、ただ自然に「自分らしく生きていた証」だったように思います。
だから私も、「自由でいよう」と力むのではなく、自分らしさを大切に育てながら生きることを目指したいな、と感じています。
今の結論
- 自由は「好き勝手」ではなく、「責任と調和のある自己決定」かもしれません。
- 音楽と同じで、ルールがあるからこそ自由な表現が生まれる気がします。
- 自由は絶対的ではなく、人との関係の中で感じ方が変わるもの。
- 8つのチェックリストを目安に、自分らしい自由を見つけていけるのではないでしょうか。
おじさんの姿を思い浮かべながら、私もまた「自分らしい自由」を大切にしていきたいと思います。
👉 あなたにとって「自由」とはどんな状態でしょうか?
今日も佳き日に
コーチミツル
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