
職場で「休日の過ごし方」について話題になりました。
寝だめをする人、平日と同じように過ごす人、アクティブに予定を詰める人……それぞれのスタイルにその人らしさがにじみ出ていて、とても興味深かったです。
かく言う自分も、若い頃は昼過ぎまで寝ていた時期がありました。疲れを取るにはとにかく寝るしかないと思っていましたし、朝早く起きて活動するなんて「損した気分」になっていたものです。でも年齢を重ねるにつれ、朝の静けさや、1日をまるごと使える充実感に惹かれるようになりました。
「せっかくの休日、寝てるだけじゃもったいないな」
そんな風に感じるようになったのは、心やカラダの変化だけでなく、休日に対する価値観も変わってきたからかもしれません。
今回は、科学的な研究に基づいた「休日の過ごし方」の種類をご紹介しながら、皆さんと一緒に「理想の休日」について考えてみたいと思います。
休日の過ごし方5タイプ
- 完全休養型(リカバリー型)
とにかく寝る・カラダを休める。自律神経や身体の回復を優先したスタイルです。
例:昼まで寝て、家でゆったり過ごす。 - 日常維持型(ルーティン継続型)
平日と同じ時間に起きて、無理のない範囲で日課を続けるタイプ。生活リズムを整えたい方におすすめです。
例:朝の散歩や軽い運動、読書など。 - 充実追求型(アクティブ型)
趣味や外出、旅行などで予定をあえて詰めるスタイル。刺激や達成感を求める人に向いています。
例:登山、美術館巡り、友人との時間など。 - 自己投資型(成長志向型)
勉強や資格取得、副業に時間を使うスタイル。「未来への投資」として過ごす意識が強いタイプです。
例:読書、講座、筋トレ、ブログ執筆など。 - メンテナンス型(バランス型)
心身や生活環境の整備を行うスタイル。掃除や買い出し、身体のケアも「整える時間」になります。
例:部屋の片付け、ストレッチ、歯科や整体の予約など。
科学で見る「よい休日」とは?
● リズムを保つことが健康のカギ
ハーバード大学の研究によれば、週末に睡眠時間を大きくずらすと、月曜日に集中力や注意力が低下するリスクが高まることが分かっています(※1)。
休日もできれば平日と±1時間以内のリズムで過ごすことが、心身のバランスを保つポイントです。
● アクティブレストで疲労回復
「疲れたらとにかく横になる」も一理ありますが、軽い運動や散歩などの“アクティブレスト”の方が、血流がよくなり疲労物質の代謝も進みやすいと言われています(※2)。
じっとしているよりも、無理のない範囲で身体を動かした方がスッキリするのはこのためですね。
● 自分で選んだ行動は幸福感を高める
心理学では「自己決定理論(Self-Determination Theory)」という考え方があります。これは、自分の意思で選んだ行動の方が、義務感でやることよりもモチベーションも幸福感も高まるという理論です(※3)。
「誰かに言われたから」ではなく、「自分がやりたいからやる」——これが満足度の高い休日をつくる鍵になるようです。
自分の場合は詰め込み型から朝自活型へ
自分自身、昔は休日は昼前まで眠るような時期もありました。
最近は「朝自活」というスタイルも取り入れていて、自分のやりたいことに焦点を当てています。朝の涼しい時間帯で体力を使う畑に出るような自然とのかかわりを持ったり、隙間時間で筋トレやオーディブルを聴いたり、今や日課となったブログを書いたり……。でもそれは「やらなければいけない」ではなく、「やりたいからやる」ものです。自分で選んだ行動だからこそ、むしろエネルギーが湧いてくるのです。
もちろん、メンテナンスとして、カイロプラクティックや予防のための通院などカラダを整えることも気を配るようになりました。
若い頃には気づけなかった活動スタイルについては、年齢を重ねたからこそ出会えた「ごほうび」かもしれません。
あなたにとっての「良い休日」とは?
休日の過ごし方に正解はありません。
大切なのは、「自分の今の状態に合った選択」をすること。
疲れているなら、しっかり休む。
エネルギーがあるなら、動いてみる。
どちらも大切で、どちらもあなたの心と身体に必要な時間です。
この週末、あなたはどんなふうに過ごしますか?
ぜひ、「自分にやさしい選択」をしてみてくださいね。
あと大切なのは、自分にとって良い休日が他の人にとって良い休日とは限らないこと。
それは家族でも同じです。それぞれを尊重し、結果として皆が素晴らしい休日となるようになると良いですね。
今日も佳き日に
コーチミツル

【参考文献】
※1:Wright KP Jr, et al. (2012). “Sleep and circadian rhythms: Key components in the regulation of energy metabolism.” Current Opinion in Clinical Nutrition and Metabolic Care, 15(6), 571–577.
※2:Dupuy O, et al. (2015). “An evidence-based approach for choosing post-exercise recovery techniques to reduce markers of muscle damage, soreness, fatigue, and inflammation: A systematic review with meta-analysis.” Frontiers in Physiology, 6, 38.
※3:Deci EL & Ryan RM. (2000). “The ‘what’ and ‘why’ of goal pursuits: Human needs and the self-determination of behavior.” Psychological Inquiry, 11(4), 227–268.
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