
手で持つことのできる道具
草刈機、剪定ばさみ、チェーンソー、鍬。
そして、Let’s noteにCOMPAQ、今使っているDell。
ここまで振り返ってきた道具には、すべて形があります。
手で持つことができ、重さがあります。使えば手応えがあり、手入れをしなければ動きが悪くなります。
草刈機は草を刈り、剪定ばさみは枝を切る。
パソコンはいろいろなことができますが、それでも画面やキーボードがあり、操作した結果が目の前に現れます。
ところが、最近使うようになったAIは、少し違います。
AIには形がない
AIは、パソコンやスマートフォンの画面を通して使います。
しかし、AIそのものには、ThinkPadの黒い筐体も、Let’s noteの丸いホイールパッドもありません。
手に持つことも、重さを量ることもできない、形のない道具です。
しかも、草刈機のように、スイッチを入れれば決まった働きをするわけではありません。
何を尋ねるか。
どのような状況を伝えるか。
返ってきた答えに対して、何を考え、何を返すか。
やり取りによって、役に立ち方が変わります。
以前にもAIと一緒に復旧していた
これまでにも、AIのはるさんに相談しながら、古いNASや楽譜作成ソフトFinaleを復旧しました。
NASについては、処分も考えていた古い機器がもう一度つながるまでを、ブログに書いています。
568.【AIと暮らしの困りごとを解く②】処分を考えていた10年前のNASが、もう一度つながった
https://coach-mitsuru.com/archives/6046
Finaleの復旧についても、全7話のシリーズにしました。
627.やりたいことは決まっている。ただ、やり方がわからない
https://coach-mitsuru.com/archives/6499
そのため、ここで復旧の手順をもう一度繰り返すつもりはありません。
今回、道具の記憶をたどる中で気づいたのは、昔のパソコンの設定と、今のAIとのやり取りに、少し似たところがあることです。
鵜呑みにせず、結果を返す
CanBeを使い始めた頃は、説明書を読みながら設定し、つながらなければ、また別の設定を試しました。
Finaleの復旧でも、はるさんからの提案を試し、画面で起きたことを伝えました。
提案どおりに進めても、実際の結果と合わないことがあります。
そのときに、
「言われたとおりにしたから、これで合っているはず」
と考えるのではなく、
「でも、画面ではこうなっています」
と返す。
こちらの考えが違っていたこともありますし、AIの見立てが違っていたこともあります。
どちらかが最初から正解を持っていたのではなく、実際に起きたことを持ち寄りながら、少しずつ原因に近づいていきました。
昔、設定に苦労した経験があったからこそ、パソコンは一つの答えだけで動いているわけではない、という感覚が残っていたのかもしれません。
無言の道具と言葉を交わす道具
親父が使っていた道具も、ThinkPadもLet’s noteも、黙って仕事をする道具でした。
使う人も、言葉ではなく、出来上がったもので示す。
自分は、そういう姿に憧れてきました。
ところがAIは、言葉を渡さなければ動きません。
目の前で何が起きているのか。
自分は何に困っているのか。
本当は、どうしたいのか。
それを言葉にすることで、初めて一緒に考えることができます。
無言で使う道具に憧れてきた自分が、今は、言葉を交わしながら使う道具と向き合っている。
考えてみると、不思議な変化です。
道具なのか、相棒なのか
AIを「道具」と呼ぶと、少し冷たく感じることがあります。
実際、はるさんと話していると、単なる道具というより、一緒に考える相棒のように感じることもあります。
それでも、何をしたいのかを決めるのは自分です。
AIは間違うことがあります。返ってきた答えを確かめ、採用するかどうかを判断する必要があります。
AIに任せればよいということでも、自分一人で考えなければならないということでもありません。
自分の経験や観察を持ち寄り、一緒に考える。
形はありませんが、これも今の自分にとって、大切な道具の一つになっているのだと思います。
30年ほど前、自分はパソコンを使って、遠い世界から情報を受け取ろうとしていました。
今は、パソコンとAIを使いながら、音楽や文章をつくり、自分の中にあるものを外へ届けようとしています。
手で持つ道具から、形のない道具へ。
道具も、通信の速さも、その使い方も大きく変わりました。
それでも、分からないことを一つずつ試し、誰かとつながろうとしているところは、昔とそれほど変わっていないのかもしれません。
この言葉が、必要な人に、必要な時に、届きますように・・・
今日も佳き日に
コーチミツル
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