前回のブログでは、AIも人も「確かめる力」が大切だという話をしました。
今回は、その一歩先──「反論」を通じて考えを深める方法について考えてみたいと思います。
💭 疑うことは、否定ではなく確かめること
「疑う」と聞くと、少し冷たい響きがあるかもしれません。「人は疑ってかかれ」と言われることがありますが、ちょっと寂しい響きもあります。
でも、本来は相手を否定することではなく、理解を深めるために確かめることです。
AIの答えを見て「本当かな?」と思うこと、
人の話を聞いて「他の見方もあるのでは?」と考えること。
これらは批判ではなく、誠実な確認の姿勢ではないかとおもうのです。
こうした“立ち止まる力”が、前回もお話ししたハルシネーション(hallucination)を防ぐ手助けになります。
「反論を考える」という確認法
自分はときどきAIにこう尋ねます。
「この内容に反論するとしたら、どんな意見が出てきますか?」
これは自分の考えが偏っていないかのとても良いトレーニングになります。
自分では思いつかなかった視点を知ることで、考えが一段深まるのです。
たとえば、前回の内容に対して出てきそうな反論は──
- 「AIのハルシネーションと人の思い込みは別のものだ」
- 「根拠を求めても、AIが誤解して引用することがある」
- 「疑ってばかりだと、人を信じられなくなるのでは?」
こうした意見を見て、「なるほど、そういう考えもあるな」と思います。
その瞬間、自分の考えの幅が広がるのを感じます。
“反論”とは、もう一人の自分との対話
反論を考えることは、相手と戦うことではありません。
それは、もう一人の自分と対話することでもあります。
「なぜ自分はそう思ったのか?」
「どんな前提で考えていたのか?」
そう自分に問い直すことで、思考が少し柔らかくなります。
確信を持つことも大切ですが、
一度揺れてみることで見えてくる真実もあると思います。
“反論”が生み出す新しい気づき
AIの答えも、人の意見も、どれもひとつの見方にすぎません。
だからこそ、
- 反論を受け入れてみる
- 違う立場を想像してみる
- 自分の意見を言葉にしてみる
そうした積み重ねが、考える力を育ててくれます。
“反論”は争いではなく、理解を深めるためのきっかけなのです。
結びに
疑うことは、相手を否定することではなく、
確かめようとする誠実さだと思います。
AIも人も完璧ではありません。
だからこそ、確かめ合い、補い合いながら進むことが大切です。
“反論”とは、そのための静かな対話。
新しい考えを見つけるための、小さな勇気かもしれません。

💬 問いかけ
あなたは最近、どんな意見に「そうは思わない」と感じましたか?
その“反論”の中に、新しい気づきが眠っているかもしれません。
今日も佳き日に
コーチミツル
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