みなさんは、独り言を言っている人を見てどう思われますか。おそらく、特に公共の場で目撃した場合は「ぶつぶつ言っていてちょっと変わった人かも」と感じる方が多いと思います。私は公共の場では気をつけていますが、家や職場で、もしかしたら、その変わった人かもと思われている一人なのかも知れません。(苦笑)ただちょいと違うのは実は自分は敢えて意識して独り言を言っているからです。今日はその独り言の効果についてお話ししようと思います。
独り言って、実は最強のセルフコーチングだった。
冒頭でも言いましたが「独り言を言うと変な人に見られそう…」そんなイメージ、ありませんか?
実はこれ、**脳科学やコーチングの観点から見ると超有効な“アウトプット習慣”**なんです。
私自身、日常の中で意識的に独り言を使っています。これはコーチングの理論でいう「オートクライン」の考え方にも通じます。
オートクラインとは?
人に質問されて、相手の方に回答をしている時、話している最中、「そうだ、それが自分の本心だったんだ。」と気づくことがありませんか。実はそれがオートクラインなんです。
**オートクライン(Autocrine)**とは、元々は生理学の用語で、自分で発した信号が自分自身に返ってくる仕組みを意味します。
コーチングでは、これを「声に出して自分の耳で聞くことで、気づきや自己認識を深めるプロセス」として使います。
言語化 → 聴覚からインプット → 再認識・再構築
このループが、ただの“思考”とは違う深い内省と行動変容を生みます。
独り言のメリット
(1)思考の整理ができる
- 書くよりも早く、リアルタイムで脳内整理が可能。
- 特に「何をすべきか?」「何にイライラしてるのか?」が明確に。
(2)感情の自己調整
- 不安や怒りを**“言葉にして外に出す”ことで落ち着く**(カタルシス効果)。
- ストレスホルモンの分泌を抑えるという研究も。
参考:Kross et al. (2014). Self-Talk as a Regulatory Mechanism, Journal of Personality and Social Psychology.
(3)記憶と集中力が高まる
- 音読効果(Production Effect):自分の声で情報を聴くと記憶に残りやすい。
参考:MacLeod et al. (2010). The production effect in memory, Psychological Science.
独り言のデメリットと対策
(1)周囲の誤解を招く
強靭なハートのある方は不用かもしれませんが、**“ブツブツ言ってる人”**に見えない工夫が必要かもしれません。
例えば
- イヤホンを装着して話す(電話中に見える)
- メモを取りながら話す(思考整理に見える)
(2)ネガティブな独り言は逆効果
ポジティブな独り言は良いことが多いですが、逆にネガティブなセルフトークは自己評価を下げる危険性あります。もしかしたら、巷にはネガティヴな独り言を言っている方が多いかもしれません。これは自分で自分を毒してしまうイメージです。
- 例えば「〜できない」より「今はまだ」「どうすれば〜できる?」など、コーチング的言い換え(リフレーミング(Reframing)を意識されると良いと思います。例をだすと、
- 「私は飽きっぽい」→ リフレーミング:「好奇心が旺盛で新しいものに挑戦できる」
- 「ミスが多い」→リフレーミング「チャレンジする数が多いから成長の機会が多い」
- 「優柔不断だ」→ リフレーミング:「慎重に多角的に考えられる」と、こんなふうに言い換えできます。
独り言は「気づきの技術」
はっきり言って独り言は、気づき・集中・自己理解を深めるツールなんです。
自分との対話を通じて、「何に悩んでいて、何を求めているのか?」を掘り下げる効果が期待できます。
静かな場所で、声に出して問いかけてみてください。あなたの“内なるコーチ”が応えてくれますょ。もし、それが難しいなら、マイコーチをつけてみるのも良いかもしれませんね。

今日も佳き日に
コーチミツル
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