前回、
Amazonで安かったので買った、メーカー名のないカードリーダー。
これをマイナンバーカードの読み取りにも使っていたことから、
「本当に大丈夫なのだろうか」
と気になった話を書きました。
今回は、そのカードリーダーを実際にWindowsにつないで、
パソコン側から何が分かるのか
調べてみました。

まずは、挿す前と挿した後を比べてみた
Windowsには、
「デバイスマネージャー」
という機能があります。
パソコンにつながっている機器を一覧で確認できるものです。
そこでまず、
カードリーダーをUSBから抜いた状態と、
挿した状態を比べてみました。
すると、挿した後に新しく、
Microsoft Usbccid Smartcard Reader(WUDF)
という項目が表示されました。
分類は、
「スマート カード読み取り装置」
です。
少なくともWindowsから見ると、
この機器はちゃんと
スマートカードリーダー
として認識されているようです。

Microsoftは、WindowsでUSB接続のスマートカードリーダーを扱うためのCCID対応クラスドライバーを用意しています。CCIDは、USB接続のスマートカードリーダーで使われる標準的な仕組みです。Microsoft Learn
「WUDF」って何だろう
表示された名前には、
WUDF
という文字もありました。
最初は、
「また知らない言葉が出てきた」
と思いました。
ただ、これはWindows側のドライバーの仕組みに関係する表示です。
Microsoftの資料でも、USB-CCID対応のスマートカードリーダーは、Windows標準のCCIDドライバーで動作できると説明されています。Microsoft Learn
つまり今回のカードリーダーは、
メーカー独自のよく分からないソフトを入れて動いているというより、
Windows標準の仕組みを使って動いているように見える
ということです。
これは少し安心材料になりました。
次に、「ハードウェアID」を見てみた

さらに調べるため、
カードリーダーのプロパティから、
「ハードウェアID」
を確認してみました。
すると、
USB\VID_0BDA&PID_0169
という表示が出てきました。
です。
USB機器には、
どの事業者に割り当てられた機器なのかを識別するための番号があります。
この 0BDA は、
Realtek Semiconductor
に割り当てられているUSBベンダーIDとして知られています。
つまり、
外側にはメーカー名が書かれていないものの、
中で使われているUSB機器には、
Realtek系のチップまたはコントローラーが使われている可能性が高い
ということが分かりました。
ここで少し注意が必要なのは、
Realtekがこの黒いカードリーダーそのものを製造・販売しているという意味ではない
ということです。
Realtek製の部品を使って、
別の会社が完成品として販売している可能性があります。
ですから、
「Realtekだから絶対に安全」
という話でもありません。
ただ、
完全に正体不明という状態からは、一歩進みました。
ネットワーク機器として増えていないかも確認
次に気になったのが、
この機器を挿したことで、別の通信機器まで増えていないか
ということでした。
もしカードリーダーを挿したことで、
新しいネットワークアダプターが現れたり、
別の通信機器として認識されたりすれば、
もう少し詳しく調べたくなります。
そこで、
「ネットワーク アダプター」
の項目も、
挿す前と挿した後で比べてみました。
結果は、
変化なし。
新しいネットワーク機器は増えていませんでした。

キーボードなどに化けていないか
ここで注目したのが、
VID_0BDA
もう一つ、
「ヒューマン インターフェイス デバイス」
という項目も確認しました。
ここには、
キーボード、
マウス、
タッチパッド、
各種入力装置
などが表示されます。
悪意のあるUSB機器の話では、
USBメモリのように見えて、
実際にはキーボードとして動作し、
勝手に文字を入力するような仕組みが使われることもあります。
そこで、この項目も挿す前後で比較してみました。
結果は、
こちらも目立った変化はありませんでした。
少なくとも今回確認した範囲では、
このカードリーダーを挿したことで、
別のキーボードや入力機器が追加されたような動きは見られませんでした。

今回分かったこと
ここまで調べて分かったことを整理すると、
自分がAmazonで安く購入したメーカー不明のカードリーダーは、
Windows上では、
Microsoft Usbccid Smartcard Reader(WUDF)
として認識されていました。
さらに、
ハードウェアIDには、
VID_0BDA
というRealtek系の識別情報が表示されました。
そして、
カードリーダーを挿した前後で確認したところ、
新しいネットワークアダプターや、
別のHID機器が増えるような動きも見られませんでした。
つまり、
少なくともWindowsから見える範囲では、ごく普通のスマートカードリーダーとして動いているように見える
というところまで確認できました。

では、これで「安全」と言い切れるのか
ここは大事なので、
言い切らない方がよいと思います。
今回確認できたのは、
Windowsがこの機器をどう認識しているか。
どんなハードウェアIDを持っているか。
別の機器として同時に認識されていないか。
というところまでです。
機器内部のファームウェアまで解析したわけではありません。
通信内容を専門的に監視したわけでもありません。
ですから、
100%安全だと証明できたわけではありません。
ただ、
「メーカー名がないから何となく怖い」
という状態から、
実際に調べてみて、
少なくとも今のところ、不自然な挙動は見えていない
というところまでは確認できました。
調べてみると、不安の中身が変わった
最初は、
「メーカー名がない」
というだけで、
何となく不安になっていました。
しかも、
マイナンバーカードを読み取る機器です。
余計に気になりました。
でも、
実際に調べてみると、
分かったことも増えました。
Windows標準のスマートカードリーダーとして認識されている。
内部にはRealtek系の識別情報がある。
別の通信機器や入力装置として増えている様子もない。
そうやって、
一つずつ確認していくことで、不安が少し具体的なものに変わっていきました。
怖いのは、
「分からないこと」
なのかもしれません。
安いからダメ、ではない
今回のカードリーダーは、
Amazonで安かったので購入したものです。
調べてみた結果、
少なくとも今のところ、
「安かったから危険だった」
という話にはなりませんでした。
むしろ、
安い製品でも、調べてみると普通の仕組みで動いていることがある
ということが分かりました。
ただし、
個人情報に関係する機器については、
これからは少し選び方を変えようと思っています。
安さだけではなく、
メーカー名。
型番。
サポート先。
対応機器の情報。
こうしたものが確認できる製品を選ぶ。
マイナンバーカードのように重要なものを扱う機器なら、
なおさらです。
「怖がる」より「調べてみる」
今回、自分が一番感じたのは、
これでした。
知らないから怖い。
でも、
調べてみると、
少しずつ中身が見えてくる。
今回のカードリーダーも、
外側にはメーカー名がありませんでした。
でも、
Windowsの中を見てみると、
それなりに素性を追うことができました。
便利な機器を全部疑う必要はない。
でも、
何も考えずにつなぐのも違う。
気になったら、一度調べてみる。
これくらいが、
今の時代にはちょうどいいのかもしれません。
今回も、
「メーカー不明で怖い」
で終わらず、
実際に確認してみてよかったと思っています。
この言葉が、必要な人に、必要な時に、届きますように・・・
今日も佳き日に
コーチミツル
#カードリーダー #マイナンバーカード #Windows #デバイスマネージャー #ハードウェアID #Realtek #USB機器 #情報セキュリティ #PCチェック #ミツルの視点
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