今朝、家の近くの山あいを歩いていると、トンビが悠々と空を滑空していました。
風を切る音さえ聞こえないほど静かに、ただ空気に乗っているような姿。
その優雅さに「もし自分が空を飛べたなら、どんなに楽しいだろう」と思わず見入ってしまいました。

けれども、ふと気づきました。
あの滑空は“ただの遊び”ではない。
トンビにとっては、生きるための必然なのです。
トンビが滑空するほんとうの理由
山から立ち上る**上昇気流(サーマル)**に乗れば、羽ばたかなくても長く高く舞い上がれるそうです。
広い範囲を少ないエネルギーで飛び続けるための、いわば省エネ飛行。
俯瞰(ふかん)するという言葉がありますが上空から地上をくまなく眺めることで、小動物や魚、人間が出した食べ物の残りなど、狙える獲物を効率よく探すことができます。
さらに、自分の縄張りや外敵の有無を確認する意味もあるといわれます。
まさに「生きるための滑空」――美しく見えても、そこには厳しい自然の論理があります。
カラスと空で争うわけ
観察を続けていると、トンビとカラスが空中でぶつかるように争っている場面にも出くわしました。
これもまた、生活と命をかけた行動です。
- 餌場の競合:魚や小動物など、両者のエサは重なります。
- 繁殖期の防衛:カラスは春から初夏にかけて縄張り意識が強まり、巣に近づくトンビを激しく追い払います。
- 力の誇示:優位性を示しておくことで将来の侵入を防ぐ意味もあります。
空中戦は一瞬ですが、その裏には「生き延びる」ための切実な理由があるのです。
自分の“当たり前の力”に気づくには
トンビは特別な意識を持たず、生きるために当たり前のように滑空します。
人もまた、自分の強みや才能を「普通のこと」として見過ごしていること、つまり、すごい才能だと思ってその人に声をかけても、本人には当たり前で謙遜されることが少なからずあります。
自分は、コーチとして多くの方と対話を重ねる中で、「当たり前にやっていることが一番の強み」だと実感してきました。
ブログを毎日更新し、畑を耕し、トランペットを吹く――どれも「好きだから続けている」だけなのですが、振り返れば、それを「できる」と信じて日々重ねてきたこと自体が、自分にとっての翼、つまり強みと言えるものかもしれません。そこで、今日は、その翼である強みを見つけるヒントを考えてみました。
自分の翼(強み)を見つけるための5つのヒント
- 人からのフィードバック
「あなたのここが素晴らしい」と言われたら、まず素直に受け取ってみる。 - 時間を忘れる瞬間
夢中で没頭していることは、自然に発揮できる力が潜んでいます。 - 幼少期の記憶
子どもの頃に好きだった遊びや得意だったことを思い出す。 - 助ける時や手伝う時の自分
誰かを助ける時や手伝う時、つい選ぶ方法や行動は“無意識の得意分野”です。 - 感情が大きく動いた体験
怒り・喜び・感動など、強い感情が湧いた場面には、自分の価値観や強みのヒントが隠れています。
おわりに
山を滑空するトンビの姿は、ただ美しいだけではなく、
**「自分の翼を信じて生きる」**ことの大切さを静かに教えてくれました。
もしあなたにも「無意識にやってしまうこと」「褒められるのに自覚がないこと」があるなら、
それはすでにあなたが空を飛ぶために持って生まれた翼かもしれません。
今日も自分の当たり前を、少しだけ見つめ直してみませんか?
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